『曖昧な返済が明確に』〜お金関連エピソード

曖昧な返済が明確に

曖昧な返済が明確に

私は大学を卒業して地元の小さな会社に就職しました。
拘束時間も長く大変なわりに給料は当時の大卒平均を下回っていましたが仕事自体はやりがいのあるもので若さと体力で頑張っていました。
就職して一年程は実家の世話になっていましたが勤務時間の長さや深夜の帰宅に母から小言を言われるようになり、心配してくれているのは分かっていたのですが当時の私には煩わしく、一人暮らしを考えるようになりました。

 

アパートを探してみると想像以上にお金が必要で、自分の少ない貯金では礼金、敷金も足りなかったんです。
それでも一人暮らしを諦めきれなかった私は毎朝通勤時に見かける消費者金融を利用できないかと思い、 思いつきで行ってみたのです。少し緊張しながら店内に入ると銀行の窓口を小さくしたようなカウンターとATMがあり、女性従業員が笑顔で椅子に座るように促してきました。
「お金を借りたいんですが・・・」と切り出すと書類に必要事項の記入を求められました。
氏名や住所、勤務先、勤務内容、勤続年数や年収などいくつかの項目があり、記入が終わると口頭で「いくら借りたいか?」「何に必要なお金か?」など質問されました。

 

一番驚いたのは「では勤務先に在籍を確認しますがよろしいですか?」と聞かれ了承するとその場でいきなり会社に電話されたことです。
まさか目の前で電話されると思わなかったのでかなり驚きました(笑)
少し待たされたあと、パンフレットと カードを渡してくれました。私はすぐに隣のATMで融資を受けて店を出ました。
思いつきで来店してほんの小一時間であっさり借りられたんです。現実味がなくて自分の手にあるお金が偽物のような気がしたのを覚えてます。

 

無事に一人暮らしを始めたものの家賃などお金が掛かるのに加え、会社も二、三年目となればほどんど給料は上がらないのに後輩ができ、飲みに連れて行かなきゃならない機会も増えてくるものです。
ついついキャッシングを繰り返すうちに限度額になってしまいました。毎月の返済は滞りなく払っているものの、これでは当面の生活にも困ると思い別のカードローンも利用し始めたのです。

 

借り入れが数社になって来るともう自分でも借 金の全体像がよく分からなくなってしまいました。
各社にいくら借りてるのかは分かっても金利まで含めて総額でいくら返済しなければいけないのか曖昧になってしまったんです。
収入が増えたわけでもないのに各社それぞれに利子が付くので支払いばかり増えていく。A社に借りてB社に返す・・・まさに自転車操業になっていました。

 

数年後、私は仕方なく実家へ戻り借りずに返済する努力をしました。もちろん毎月の返済期限があるので各社に満遍なく返済しなければなりません。
総額は減っていても一社も完済までたどり着けませんでした。
そんな時、付き合っていた彼女の妊娠が発覚し、そろそろ本気で借金を清算するめどをつけなければと思い、会社の上司にもっと収入 の良い会社への転職を相談しました。そこでおまとめローンを使用して一本化する方法もあるとアドバイスを受けたのです。
銀行系列の会社で一般の消費者金融よりは審査が厳しいとの噂もありましたが結婚を機に何とかしたい!と親に頭を下げて保証人になってもらい晴れて一本化することができました。

 

今では毎月決まった日に決まった金額。一本化したことで金利も減って月々の支払いも楽になりましたし、総額の把握も容易になりました。
このまま順調に返済して完済したら今度はその分、子供の教育資金に貯金したいと思っています。

 

 

 


ホーム RSS購読 サイトマップ